サクサク diary

1980年前後生まれ。 趣味 ゲーム(FF14) バレーボール  旅行

お手軽価格!軽自動車用汎用シートカバーで快適ドライブ♪ [デリカミニ汎用座席カバー]

 

先日デリカミニ(新車)が納車し、汚さぬようにと座席カバーを検討してました。

 

専用カバーは高価なので手が出にくく、

お手軽に使えるものを探していたところ、出会ったのが

フェリスヴィータ楽天市場店さんの

軽自動車用汎用シートカバー

でした。

 

a.r10.to

 

a.r10.to

 

価格

前席  1席分 3800円

後席  2枚セット(2席分) 5900円

 

4席合計すると

  3800×2+5900=13500円

 

我が家のデリカミニ(2024年1月購入 3月納車 型番 G Premium)に問題なく装着できました。

 

↓シートカバー装着後の車内

ソファーのような座り心地。

汚す心配が減り、心理的負担が軽くなりました♪

なお、後席用カバーを前席に使用することもできます(実験済み)。

 

↓助手席に後席用カバーをつけた画像(※後席用カバーにはポケットがありません)

 

4席に後席用カバーを使う場合

合計

5900×2=11800円

となり、少しお得

後席用カバーにはポケットが付いていないので要注意です。

 

良い点と悪い点を以下にまとめました。

 

[良い点]

 

 専用カバーに比べて安価。

      

 小分けに売られているので、汚れたり傷ができた場合はその分だけ買い替えればよいので便利。

 

 汎用型なので、車を買い替えても使える。

 

[悪い点]

 

 ×専用カバーに比べるとフィット感は劣る。

 これは仕方ないですね。

 

 ×型崩れのおそれがあるので手洗いを含めた水洗いは避けてくださいとのこと(メーカー説明書より)。

 シートカバーが汚れた場合は中性洗剤を含んだ布で拭いて陰干しするのがよさそう。

 型崩れの覚悟があるなら水洗いするのもありかもしれない。

 

 ×助手席後ろのテーブルにシートカバーが被る。

 ただし、シートカバーを上に上げればテーブルが使用できます。

 

↓助手席後ろテーブルの様子



 ×後席の両肩についている席移動用レバーとリクライニング用レバーが覆われてしまう。

 ただし、シートカバーの上からレバーを触れますので、あまり問題にはなりません。

 

↓後席の両肩についているレバー

 

 ×後席のチャイルドシート用フックが覆われてしまう。

チャイルドシートを使いたい場合は、シートカバーにカッターやハサミで切れ目をいれるなどの工夫が必要です。

 

↓チャイルドシート用フック


以上、参考になれば幸いです。

ユニクロとSHEINの訴訟、不正競争防止法の第何条が関係あるの?

 

●はじめに

 

タイトルの通り、ユニクロとSHEINの訴訟について調べてみました。

結論から言うと、こうです。

(1)意匠権についてユニクロはおそらく登録していない

(2)争点となる条文

 (2-1)不正競争防止法第二条第一項第一号(いわゆる周知表示混同惹起行為)

 ユニクロバッグの周知性がポイント

 (2ー2)第二条第一項第三号(いわゆる商品形態模倣行為)

 バッグの形がありふれているかがポイント

 

本文はこの下から始まります。少しでも参考になれば幸いです。

 

 

●本文

 

2024年1月16日 ユニクロが、SHEINブランドを展開する会社を不正競争防止法に違反するとして模倣商品の販売停止と損害賠償を求め提訴したと発表しました。

 

(以下、ユニクロ公式プレスリリースから引用)

「株式会社ユニクロ(本社:山口市、代表取締役会長兼CEO:柳井 正、以下、当社)は、 SHEINブランドを展開するRoadget Business Pte. Ltd.、Fashion Choice Pte. Ltd.およびSHEIN JAPAN株式会社が当社商品であるラウンドミニショルダーバッグの形態を模倣した商品(以下、模倣商品)を販売する行為等につき、不正競争防止法違反を理由として、2023年12月28日付で、上記3社を相手として、東京地方裁判所に、模倣商品の販売の停止と、販売により当社が被った損害の賠償を求める訴訟等の申立てを行いました。」(引用終わり)

 

ユニクロ ラウンドミニショルダーバッグに関する訴訟等の申立てについて https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/corp/press-release/2024/01/24011615_news.html

 

 

 

 

 

私が好きな 経済番組 WBS(ワールドビジネスサテライト)でもこの話題について取り上げていました(番組の内容は以下のリンクの記事に書かれているものとほぼ同じです)。

<追跡>「ユニクロ」VS「SHEIN」裁判の行方 職人は型紙が同じ可能性を指摘【WBS】
news.yahoo.co.jp

 

番組内ではユニクロとSHEIN双方のショルダーバッグの類似点や、裁判での争点について取材しておりとても参考になりました

この内容を踏まえつつ、この問題について自分でもさらに調べてみました。

 

(1) 意匠権はどうなの?

 

今回の報道を知って最初に思ったのは、意匠権についてはどうなの?です。

ユニクロの発表によると提訴は不正競争防止法に関してのみで、意匠法については触れていません。

通常、自動車や家電製品等、商品のデザインを保護したい場合は意匠権を登録します。

特許庁に出願して審査を経て登録された意匠権はある程度強力な権利です。

下記は参考にさせていただいたサイトです。

弁理士による解説-ユニクロがバッグを模倣したとしてSHEINを提訴

https://www.kitap.jp/2024/01/18/uniqlo-filed-suit/

 

一方、ファッション商品はライフサイクルが短く新しい商品が次々と発売されるので、意匠権登録のための時間と費用などのコストをかけるのが難しいという事情があるようです。

本件のユニクロのショルダーバッグは意匠権が登録されていないと思われます。だから意匠権を主張できないのでしょう。

 

 

(2) 具体的な争点は?

 

不正競争防止法に関する提訴ということだけど、具体的にどの条文が関係しているのでしょうか?

不正競争防止法は以前職場で研修を受けたことがあるけれど記憶がおぼろげなので、復習もかねて調べてみました。

 

・差し止め請求(第三条)、損害賠償(第四条)

 

不正競争防止法の第三条には、不正競争によって営業上の利益を侵害される(おそれがある)者は、相手に差し止め請求できることが規定されています。

第四条では損害賠償について同様の規定があります。

 

(差止請求権)
第三条 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。

2 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物(侵害の行為により生じた物を含む。第五条第一項において同じ。)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の停止又は予防に必要な行為を請求することができる。


(損害賠償)
第四条 故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。(以下略)

 

では、不正競争って何?

ということについては第二条で定義されており、本件に関係があるのは、第二条第一項第一号(いわゆる周知表示混同惹起行為)と、第二条第一項第三号(いわゆる商品形態模倣行為)だと思います。

 

(2-1)

・第二条第一項第一号(いわゆる周知表示混同惹起行為)

第二条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
一 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為

 

上に書いてある「商品等表示」というのは、商品の形状も含まれ得ます。

つまりユニクロのショルダーバッグの形状もこの条文でいう「商品等表示」に該当し得るのですが、それにはこのショルダーバッグの形状が、需要者すなわち一般消費者にユニクロの商品等表示として広く認識されているという要件(いわゆる周知性要件)を満たす必要があります。

下記は参考にさせていただいたサイトです。

周知表示混同惹起行為(不競法2条1項1号) - 弁護士法人クラフトマン IT・技術・特許・商標に強い法律事務所(東京・横浜)

 

WBSの番組内で海老澤美幸弁護士が「ユニクロのバッグがどれだけ有名か、ユニクロの商品として認識されているか。」がポイントの一つとおっしゃっていたのは上記についてでしょう。

 

(2-2)

・第二条第一項第三号(いわゆる商品形態模倣行為)

第二条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。

三 他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為

 

「ユニクロのバッグを購入して解体して、その形をとって、型紙に落として作っている可能性もあると思うほど酷似している」とバッグ職人にいわせるほど、SHEINのバッグはユニクロのものに類似していますから、模倣行為の立証に関してはユニクロが有利だと思います。

しかし「ありふれた形態」については、この条文における「商品の形態」に該当しないと判断した裁判例があります(東京地裁平成24年12月25日判決)。

模倣していたとしても、それがありふれた形態と認められればSHEINはセーフとなる可能性があるということです。

下記は参考にさせていただいたサイトです。

商品形態模倣行為とは?不正競争防止法が定める要件や事例を解説 - 咲くやこの花法律事務所

海老澤美幸弁護士が「この形がありふれているか。市場に似た商品がたくさんあるか、というのも一つのポイント」とおっしゃっていたのは上記についてでしょう。

非常にシンプルなデザインなので、似たバッグがたくさんあることをSHEIN側が主張して、証拠も出すことができれば、ありふれたデザインと判断される可能性もないわけではない」(海老澤弁護士)と、ユニクロの勝訴が容易ではないともおっしゃっており、これには同意です。

 

●締めの一言

ユニクロが勝訴するか、はたまた和解するかはわかりませんが今後も裁判の行方に注目していきたいです。

 

●まとめ

(1)意匠権についてユニクロはおそらく登録していない

(2)争点となる条文

 (2-1)不正競争防止法第二条第一項第一号(いわゆる周知表示混同惹起行為)

 ユニクロバッグの周知性がポイント

 (2ー2)第二条第一項第三号(いわゆる商品形態模倣行為)

 バッグの形がありふれているかがポイント

[読書メモ]それってパクリじゃないですか? 3 ~新米知的財産部員のお仕事~ (集英社オレンジ文庫)

●内容紹介(出版社より)


中堅飲料メーカー「月夜野ドリンク」知的財産部の一員として経験を積んできた亜季。北脇とも「思いを贈り合える理想の上司と部下」になれたと喜んだのも束の間。なぜか北脇が厳しく接してくるようになり、亜季は戸惑っていた。そんな折、近頃飲料事業から撤退した会社「今宮食品」が月夜野に自社特許の買い取りを打診してきた。それは月夜野の看板商品『緑のお茶屋さん』にも関わりのある特許なのだが、その金額は法外なものだった。すでに対策済みで問題ないはずなのだが、高額な買い取り価格を提示してきた理由は不明。警戒しつつも静観していると今宮食品は、月夜野が自社特許を侵害している可能性があるとして多数の取引先に通達をしてきて……?

https://a.r10.to/hUmBMx

 

●ここからが読書メモ

 

亜季の母親が登場しました。

亜季が新幹線の切符を渡し間違えて

亜季の母と北脇の席が隣同士になるというハプニング発生。

2人はお互い素性は知らず、すべてわかっているのは亜季だけで、亜季がハラハラしながら離れた位置からこっそりと2人の会話を見守るという展開に。

この状況だけで面白いし、こうした場面を設定する作者さんには感心します。

実写ドラマでこの場面があったら面白そう。

 

亜季の母は新しい物が好きなので、通販雑誌をみながら「特許出願中」とか「実用新案登録済み」と書かれた商品についてあれこれ北脇に相談する、という流れ。

なんかもうこの小説は知財の教材のようです。とても勉強になります。

 

このエピソードに限らず、この小説は知的財産が上手にストーリーに絡めてあります。



もちろん恋愛要素もあり、亜季と北脇、部下と上司、互いに淡い恋心?を抱いているご様子。

2人の関係の行く末も少し気になるところ。

とはいえこの小説は知財の話がメインなので、恋愛要素はスパイス程度に抑えられています、いまのところ。



そして、第3巻では瀬名君の出番が増えてます。

 

瀬名は亜季が大学生の時にトラウマ級の失恋をした相手です。

瀬名は亜季に思わせぶりな態度をとっておいて、亜季が瀬名に告白すると「見た目が好みじゃない」と振ったのです。

 

そんな瀬名、今ではパテントトロールの社員になっているわけですが、相変わらず亜季のことを舐め腐っており、学生時代に輪をかけてひどい仕打ちを亜季にしてきます。

 

第3巻は瀬名のクソ男っぷりが見ものです。

 

亜季が瀬名を打ちのめして見返してやる展開が見たいのですが、

どうなるかは第4巻以降で語られそうです。

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一般人の私もジャニーズ事務所の犯罪システムに加担していた。

 1980~1990年代、私が小中学生のころにはジャニー喜多川の性加害の噂は知っていた。噂というよりは公然の秘密という認識だった。

 当時私はラジオをよく聴いていた。ラジオはテレビよりもジャニーズへの忖度の程度が緩かったのか、ジャニー喜多川の少年愛をからかうようなネタがたまにあり、それを聴いて私は笑っていた。私の人権意識が低かったんだと思う。

 

 その後、被害者の告発本が出たこと、裁判で性加害の事実が認められたことはリアルタイムで知っていた。

 でも私個人として関心は低く、ジャニーズタレントが出ているコンテンツを普通に見ていたし、CM契約している企業の製品やサービスを買っていた。クレームをつけることもしなかった。

 

 BBCの報道等を見てやっと認識できたのだけれど、ジャニーズ事務所は、児童性愛者が欲望を満たす性犯罪組織だった。

 ジャニー喜多川が結成当初にそれを意図していたかはわからない。純粋に芸能がやりたかったのかもしれない。けど、結果として性犯罪組織となっている。

 

 その犯罪システムは以下の通りだと考えている。

 ジャニーズタレントがテレビ、映画、音楽、CM等で売り上げを上げる。タレント達はファンが多くキラキラしている。

 少年やその保護者はその世界に憧れ、少年達はジャニーズ事務所に入る。

 ジャニー喜多川が少年たちに性加害を行う。合宿所など、保護者の目が届きにくい場所で行われる。

 ジャニー喜多川がデビューの決定権を持っており、少年は嫌われることをおそれ被害を訴えることができない。

 事務所スタッフに被害を相談しても、売れるためには我慢しろと言われる(隠ぺい)。

 売れるためにはお尻くらい差し出せという保護者もいた(BBCのドキュメンタリーからの情報)。

 テレビ局や雑誌社がジャニーズに不利になることをすればメリー氏から「うちのタレントを出さない」などと圧力をかけられる(隠ぺい)。視聴率や売り上げが下がることをおそれ、報道できない。

 

 つまり、ジャニーズタレントが視聴率をとれること、売り上げがあることが犯罪システムの一環になっている。

 一般視聴者や一般消費者である私もこの犯罪システムの一端を担っていたのに、その自覚がなかった。

 

 今私ができることは、ジャニーズ関連の作品を鑑賞しないことはもちろん、ジャニーズ事務所と契約している企業の製品やサービスをできるだけ買わないこと、クレームをつけること等。

 ジャニーズ事務所が体制を変えてほぼ違う組織になるなら話は別だけど。

 

 タレント達は華やかで無邪気に見えていた。でも表面的なものだけを見て推すのは危険なのだと自分に言い聞かせるのだった。

 

  • タレントに罪はない論について

 

 性加害を知りながら告発しなかった所属タレント(特にベテランのタレント)にも罪がある。タレント自身の努力には純粋なものも含まれていただろうけど、罪は罪。しばらく活動停止してほしい(再出発する際は応援したい。)。

 ただ、タレントの中には、被害をうけデビューし、「余計なことをしたらおまえの性被害を公表するぞ」と脅迫されて告発できずに売り上げを組織に貢献して犯罪に加担していた人もいるかもしれない。そういう人の罪は軽減されるべき。

 

 まったく事情をしらなかった若い所属タレントは救済が必要だと思う。

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第10話 メモ カタルシスが得られました。

第10話 公式 あらすじ

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/

 

ついに最終話です。

 

訴訟で北脇は、カメレオンティーがハッピースマイルの発明に該当しないことを主張してました。

月夜野は、先使用権を主張するだけの証拠がなかったようです。

小説ではカメレオンティーの製造準備を始めたのは、ハッピースマイルの出願後だったので、有力な資料はありませんでした(あれば苦労しませんし、ドラマとしてつまらないですね)。

 

亜季が仕掛けた罠にかかって自白する五木。

五木さん、モノづくりの大切さをわかってきたのに、情報漏洩はいかんよ・・・。

「守るべきものを間違えた。」

自身や身内の保身を考えるあまり、判断を間違えてしまうことは私も経験があるので、この言葉はぐさっときました。

 

この期に及んで法廷での証言はできないという五木。

さきほどのやりとりを録音しておけば証拠になったのでは?

という突っ込みはさておき、確実な証拠が必要です。

開発部のプリンターの使用履歴は調べたけど何もわからず。

窪地が さやか と不仲だった頃、窪地が開発部以外のプリンターを使っていたことに亜季は気付きます。

いくら不仲でもそこまでして避けるかな・・・?作業効率下がるでしょ・・・。

(小説では、さやかが上司にいやがらせされて開発部のプリンターが使えなかったから、他部署のプリンターを使わざるを得なかった(うろ覚え)。)

フロアのプリンターの使用履歴では、窪地のPCから出力された資料が2部印刷され、監視カメラには同時刻にプリンターから資料を持ち出す五木が映っていました。

これが決定的な証拠になり、五木は月夜野役員に自白しました。

 

結局、侵害訴訟は取り下げられ、特許は月夜野に無償譲渡されました。

ハッピースマイルの田所社長は冒認出願のことを訴訟の途中まで知らなかったので、少し気の毒です。

田所社長は悪役らしいいやらしさがありつつ、ビジネスマンとしてはマトモだし品もあったのでバランスが良かったです。田辺誠一さんのちょうどいい演技が素晴らしくて好きでした。

 

とにかく月夜野は辛い状況から逆転してめでたしめでたし。

自分の判断で営業秘密にしていた発明が他社に出願されて大損害だなんて、想像しただけで胃が痛くなる状況でしたから、そこから立て直せたのはスカッと爽快です。

 

私はカタルシスが得られました。

 

小説と異なる設定があったりしますが、うまくドラマ向けに脚本を作り直していると感動します。

面白かった。

ドラマの続編に期待します。

[読書メモ]それってパクリじゃないですか? 2 ~新米知的財産部員のお仕事~ (集英社オレンジ文庫)

 ドラマ化もされている知的財産エンターテイメント小説の第2巻

 読んでみました。

 ジャンルはリーガル物に近い?知的財産に特化した作品は珍しい。

 知財関連の仕事経験がある私としては楽しく読めました。

 

 第2巻では、特許庁での面接審査の場面がありました

 ドラマでも面接審査のシーンはあったけど内容は大きく異なっており、

 ドラマでは甘酒に関する特許、小説ではカメレオンティーの改良特許に関する面接審査。

 ドラマでは本物の特許庁が登場したので、未視聴の人は是非そちらもチェックしてみましょう。

 

 小説内での特許庁審査官の冴島が行った進歩性の判断はかなりリアルに描かれていました。

 本願発明と主引例を対比して一致点と相違点を認定し、相違点については副引例を組み合わせることで埋められるので進歩性がありません、といった判断。

 作中では具体的な技術を示しているし、監修がしっかりしている印象でした。

 その判断(拒絶理由)に対して、補正や反論で特許査定にするための主人公・亜季達の奮闘が見どころです。

 

 冴島審査官は、かなり変な人で(作中でも独特な人だと説明されてます。)、電話応対で亜季に「あなたは実力不足だから他の人が担当したほうがいい(意訳)」と余計なことを言います。

 現実にそんなことを言う審査官はほぼいません。

 真に受ける読者がいないか心配。

 小説用の尖ったキャラクターとしては面白いです。

 

 知財の情報を絡めながら、亜季の知財部員としての成長が描かれていました。

 知的財産の勉強になるし、知財を学び直してみようというモチベーションになりました。

 

第3巻へと続くような展開だったので今後が楽しみです。

※ご都合主義な展開もありますがそこはご愛敬。

hb.afl.rakuten.co.jp

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第9話 メモ 先使用権 ライセンス料 情報漏洩

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第9話 メモ

↓第9話ストーリー 公式リンク

ストーリー第9話|それってパクリじゃないですか?|日本テレビ

 

(1)先使用権について

 先使用権は、他者がした特許出願の時点で、その特許出願に係る発明の実施である事業やその事業の準備をしていた者に認められる権利です。先使用権者は、他者の特許権を無償で実施し、事業を継続できるとすることにより、特許権者と先使用権者との間の公平が図られています(特許庁HPより)

 

www.jpo.go.jp

 ドラマ内では開発部の人達が証拠を探していました。その結果については明言されていませんでしたが、販売中止の方向に動いたところをみると、有力な証拠がなかったようです。しかし裁判になれば先使用権を主張することになりそうです(先行文献もありませんし)。か細い証拠で戦うのは苦しいかな・・・。あとは相手の冒認出願を主張するのも考えられますね。

 小説版でも触れていましたが、現実の訴訟では、どこか適当な落としどころで和解することが多いそうです。勝っても負けても世間のイメージが悪くなるし、費用も時間も労力もかかるし・・・。現実ではライセンス料を下げるとか、クロスライセンスするとかが落としどころですかね。。ドラマではそれはつまらないので、他の決着になるでしょう。

 

(2)法外なライセンス料について

 木下常務は「相手が提示したライセンス料は途方もない金額でとても払えるものではありません。」と、熊井部長は「相手の提示したライセンス料は法外」と言いました。

 その特許にそれだけの価値があって妥当な金額なら相手の主張は正当なのでしょうけど。

 公正取引委員会のサイトには、ライセンスの拒絶と同視できる程度に高額なライセンス料を請求するのは独占禁止法に抵触する旨が記載されています。

 

参考:公正取引委員会のサイト

https://www.jftc.go.jp/dk/guideline/unyoukijun/chitekizaisan.html

ハッピースマイルが提示するライセンス料が違法なほど高額なら、値引きはできるかもしれません。

 

(3)情報漏洩の証拠、証言

 五木の恋人である篠山瑞生(ささやま みずき)がハッピースマイルの特許の発明者だった!

 五木が情報漏洩をしたのでは・・・?と亜季も視聴者も思いますよね。

 販促イベント準備中の五木はつらそうな表情で様子がおかしかったです。第6話で亜季と北脇が営業秘密の話をした直後に五木が現れましたが、彼は会話を聞いていたのでしょうか。

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第6話 メモ 新規性喪失の例外 国内優先権制度 営業秘密 五木の立ち位置 - サクサク diary

もし聞いていて、しかもすでに瑞生に情報を漏洩した後だったなら、五木は自分のしたことで月夜野を窮地に追い込んでしまう危険性を知り、焦ったでしょう。

 次回予告によると、亜季たちは情報漏洩の証拠を集めるために、五木のメール、監視カメラや開発部のコピー機の使用履歴を調べたが見つからず、証人として出廷した瑞生から証言を得ようとするがうまくいかなったようです。

 どうやって証拠を見つけるのか、逆転の決定打をどう決めるのか、楽しみですね。

 (私は小説を読んでいるので結末がなんとなくわかりますけど・・・。)

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第8話 メモ 弁理士資格なしで変更手続きする意味

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第8話 メモ

↓第8話ストーリー 公式リンク

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/08.html

 

~第8話終盤のシーン~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

芹沢「私は太陽新社なんて会社と、一切関係ありませんよ」

 

又坂が持ってきた出願人名義変更届 手続き補正書の代理人の欄には、芹沢 和馬 と記載されていた。

 

又坂「弁理士資格もないのに変更手続きをするなんて。これは、あなたと太陽新社がつながっていたという確固たる証拠になります。」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 このシーンについて掘り下げてみます。弁理士資格がない人が変更手続きをするのはどういう意味を持つのでしょうか。

 弁理士以外の人は、報酬をもらって特許手続きの代理業務をしてはいけない。これは弁理士法に定められています。これを守らないと違法になり、罰せられることもあります。

 上記を踏まえると、代理人欄に弁理士資格のない芹沢の名前があったということは、芹沢は無報酬で代理手続きをしたことになります。赤の他人がそこまでするのは考えられないので、芹沢と太陽新社につながりがあるということなのでしょう。

 

高梨部長は「芹沢は悪事の証拠になるようなものは絶対残さない」と言っていましたが、芹沢にもほころびがありましたね。

それにしても手続き補正書に自身の名前を残すとは。おそらく太陽新社の他の出願の手続き補正書にも同様に芹沢の名前があるでしょう。けっこう隙だらけですね。

 

次回の第9話は、いよいよカメレオンティーの問題が起こりそうですね。

 

参考

https://www.jpaa.or.jp/radio/radio01-3-2-10/

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第7話 メモ ダイジェストに誤りが? 「特許出願中」のうたい文句について

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第7話 メモ

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/07.html

 

(1)ダイジェストに誤りが?

 

第7話のダイジェストには以下の記載がありました。

 

「しかし北脇(重岡大毅)は、その技術※は「特許性」がない=特許を認められる要件を満たしていないので、特許を買う必要はないと判断。」

 

この記載、ドラマの内容とは違うのでは・・・?

 

ちなみに前記「その技術※」は今宮食品の009特許の技術のことですね。

「ぐるっとヨーグル」という商品を開発する際の侵害予防調査では、特許権の侵害を侵しているようなものはなかった、という結果が出ていました。

しかしこの商品が009特許を侵害しているかどうかは念のため検証したほうがいいかもしれない、と北脇が言っていました。

 

さらに対策として、009特許の特許性を否定できるような先行文献が見つかれば、009特許を無効にできる、だから先行文献を探そう!という話になりましたが、まだその先行文献は見つかっていないですよね。

つまり、009特許に特許性がないかどうかは、第7話の時点では判断できていないと思います。

 

また、特許を買う必要はないと判断した大きな理由の一つは、その時点では今宮食品から訴えられていなかったからでしょう。

まあ、話の本筋は変わらないので些末なことですけど・・・気になったので書きました。

 

(2)「特許出願中」のうたい文句について

 北脇の言う通り、出願するだけなら誰でもできますね(笑)

 また、「特許取得済み」に関しても、又坂先生は「特許を取ってるイコールいいものってわけでもないんだけどね」とバッサリ(笑)

 こんなうたい文句には惑わされないようにしましょうね。

 

(3)今宮社長について

 バックヤードでの今宮社長の悪役っぷりはすごみがありました。その姿が中継されて客に見られて反感を買うオチのために、過剰に威圧する演技をしていたのかもしれませんけど。実際あんなのやられたら私ならビビります。

 ぜひ月夜野の社長(赤井英和)と対決していただきたい(笑)。殴り合いなら月夜野が有利。

 

(4)又坂先生について

 又坂先生にも熱い思いがあったのですね。私は主人公サイドに誰か黒幕がいて終盤でトラブルを起こすと予測していて、又坂先生が怪しいと思っていたのですが今回の第7話で微妙になりました。ていうかライバルのはずのハッピースマイルが最近出てこないですね。

 

(5)五木について

 五木さんには彼女らしき人が?ここは小説と同じなんですね。

必死にフォローする北脇が滑稽でした。

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第6話 メモ 新規性喪失の例外 国内優先権制度 営業秘密 五木の立ち位置

第6話ストーリー

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/06.html

 

(1)新規性喪失の例外(特許法第30条)について

 学会発表で発明が公知になった後に出願した場合(「出願A」とします。)でも、新規性喪失の例外規定が採用されれば前記の学会発表によって新規性は否定されません。

 しかし北脇のいうとおり、出願Aより先に、発表を見た第三者により出願(「出願B」とします。)される可能性が高いです。

 ドラマではさらっと流してここで話は切れました。

 もう少し考えてみると、出願Bの発明は学会発表で公知になっていますので、新規性が基本的に否定されますね。つまり第三者は特許をとれないのです※。

 そして出願Bは出願Aにとって特許法第29条の2の拡大先願にあたるので、出願Aも拒絶されます。そう、発明が公知になった挙句に、月夜野も第三者も特許をとれないという残念なことになってしまうのです。第三者はそれを承知で月夜野を妨害するために出願するのかもしれませんが。

 

※出願Bが学会発表の内容を大きく超えるような改良発明であれば特許がとれる可能性はあります。

(2)国内優先権制度(特許法第41条)について 

 不完全な状態でもとりあえず「出願するだけしちゃだめなんですか?」という意見が出ました。

 北脇は「拒絶されるだけです」と却下しました。

 特許が取れるという確証がなければ意味がない、というのは基本的にその通りなのですが、実務では国内優先権制度の利用も考えられます。

 とりあえず現時点でわかっていることを出願して(「出願C」)、あとから内容を+αして国内優先権制度を使って出願Dを出願するのです。これにより出願Dは、出願Cの出願日を基準にして審査してもらえます(ただし+αの部分の審査については出願Dの出願日が基準になります)。

 

(3)営業秘密

 「カメレオンティーは特許出願せずに営業秘密にする。」

 「もし第三者が同じ発明を出願したら・・・多額のライセンス料を支払わなければならなくなり、事業を存続できなくなる。これは賭けです。」

 なんて会話がありました。

  壮大なフラグが出ましたね。

  北脇の判断通り何事もなくうまくいけばめでたいのですが、そうはいかないでしょう。ドラマティックなことが起こるからドラマは面白いのです。

 この会話の直後に五木が現れましたが、彼は会話を聞いていたのでしょうか。

 

(4)五木の立ち位置

 今回は五木のキャラの掘り下げがありました。モノづくりの大切さを再実感したようです。ドラマだと五木は いい人 なのかな?小説だとちょっとアレな感じだったけど・・・。(小説版を知っていると上記の営業秘密の会話直後に五木が現れた意味を邪推してしまう)

 一方、又坂先生が前回不穏な空気を醸しだしていたのでもしや?

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第5話 メモ 面接は一回だけ?撮影所は木更津にある?パンダとアリさんどちらの引越し業者がお好み?

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/05.html

 

(1)面接の回数について

 

面接審査について北脇は「面接は一回」、熊井は「原則としてそうですね」と言っていました。

結局、亜季の必死の調整により面接は2回行われました。

 

実際どうなの?ということでもう少し掘り下げてみます。

 

特許庁の面接ガイドラインには以下のように記載されています。

代理人等からの面接の依頼があった場合、審査官は、原則、一回は面接を受諾します。ただし、面接の依頼に対し、審査官が審査室の長(審査長・技術担当室長)と協議した結果、面接の趣旨を逸脱するおそれがあるなど面接を受諾することが適当でないと判断した場合には受諾しないことがあります。」

https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/document/mensetu_guide_index/tokkyo.pdf

 

「原則、一回は面接を受諾します」

微妙なニュアンスの表現です。

(本音は面接を受諾したくないけど仕方ないから一回は面接を受けてあげる)というような。

基本的に特許審査は書面主義ですし、書面だけで処理が完結できるならそれに越したことはないでしょう。

面接には時間と労力がかかります。それに見合う効果が見込めないのであれば、審査業務の効率上、適切ではないでしょうね。

面接を申し込む際は、それが本当に必要なのか充分吟味することが必要でしょう。

電話や電子メールでの応対も検討の余地ありです。

ただ、これは特許審査に限った話ではないですが、安易な確認や無意味な質問で相手の時間を奪うことはやめましょうね・・・。そういったことが増えると、ガイドラインが改定されて面接を受諾するための要件が厳しくなるかもしれません。

 

とはいえ、ガイドラインは2回以上の面接を排除していませんので、必要性が認められればあり得るかと。

 

(2)月夜野の住所について

ドラマ内の書類では月夜野ドリンク株式会社の住所が「千葉県木更津市石根3丁目・・・」となっていました。

これは撮影所の住所が元になっているようです(実在の地名は石根ではなく岩根)

https://www.pilots.co.jp/house_studio/zero-noir/

特許庁がある霞が関へは気軽に行ける距離ではないので、アポなしで審査官を待ち伏せした亜季の根性はすごいと思います笑

審査官が休暇やテレワークで登庁しなかったらどうするんだw

 

(3)ドラマと関係ない話

窪地の兄・政宗役の板橋駿谷さんも、社長役の赤井英和さんも、引越し業者のCMに出てましたね

熱血で不器用そうなイメージが共通してます。

あくまでイメージ。芸能界を生き抜いているくらいだから実際は器用だと推測してます。

 

(4)次回について

学会発表が控えている発明を短期間で出願するために苦労するようです。

新規性喪失の例外の規定はあるけど、保険としては弱いからね・・・。

(発表をみた第三者が先に出願してしまうとつらい。)

小説だと「北脇さんが一晩でやってくれました」が、ドラマではどうなるのでしょうか。

ブラックな働き方は見たくないので、よい解決策があるといいですね。

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第4話 メモ

新時代 オフィスエンタテインメント!(このドラマの触れ込み)

 

第4話はエンタテインメント要素強めでした。

https://www.ntv.co.jp/sorepaku/story/04.html

 

深夜、オフィスに知財部員と弁理士達が集合して商標出願のPC画面を見つめる・・・

そんな状況、現実にはほぼ無いですよねw

24時のタイムリミットまで時間がない!と緊張感を煽る演出

時限爆弾の導線を切るあれですか?w

急に新米の子が熱く語りだすし、土壇場で方針を変えるとかww

いやはや、あの場面はまさに非現実的なエンタテインメント。もはやファンタジー

そこはドラマなので割り切って楽しみました。

 

ハッピービバレッジが、商標出願したことをSNSで自ら公表するのも変でしたね。

放っておいても特許情報プラットホームで閲覧可能になるし、わざわざ公表しなくてもいいのでは?

ドラマの都合上わかりやすくするために、SNSで自ら公表したことになったのでしょう。エンタテインメントですから細かいことはいいのです。

 

まあ・・・

法律的にはOKでも、ふさわしくない行為というのはありますね。

脱法といわれていたものが、法が整備されて違法になる場合に似てます。

「企業による公共物の独占ではないか?」と商標出願が炎上することは実際にもあるので(アマビエ問題、のまネコ問題等)、そこは現実的。

 

ドラマ内では、ツキヨンはみんなのものという認識が強まりました。

ハッピースマイルは出願を取り下げました。

商標法的にはツキヨンは誰が使ってもOKになったってコトかもしれないけど、これだけ騒ぎになったなら使わない方が無難ですね。

 

もし事前に炎上の可能性に気付いていたとしても、炎上を覚悟で出願するという戦略もあると思います。

運よく炎上せずに登録されればOKだし、炎上して登録できなくても自爆することで誰も独占できない状況になるならそれもまたアリですからね。イメージダウンの恐れはあるけど・・出願しなければ他人に商標を取られる可能性もありますからね。

 

田辺誠一が演じる田所社長は炎上を狙ったわけではないようですが、謝罪の対応は早かったし、したたかですね。

 

田辺誠一はいかにもな悪者演技でむしろすがすがしい。

 

知財関連の話が比較的ややこしい分、ストーリーやキャラはわかりやすいのである意味バランスがとれてます。

 

次回、亜季たちは特許庁へ面接審査にいくようです。予告画像で特許庁のエントランスが見えました。数カ月前まで庁舎内は耐震工事のためにバリケードだらけでしたが、今はそれもなくなり、綺麗ですね。

『それってパクリじゃないですか?』日テレ水10ドラマ 第3話 メモ

第三話は特許の請求項記載について触れていましたね。

知財業界に携わったことがある私としては、面白かったです!

 

ドラマ内で着目された先発明の請求項はこちら(一時停止して観ましたw)

 

「【請求項8】

低温スチームによる保存をした野菜と果実、および乳成分を調合したものである、請求項7記載のスムージー飲料の製造方法。」

 

前半の構成要件を整理すると、以下になります。

(A)低温スチームによる保存をした野菜

(B)果実

および

(C)乳成分

 

「および」でつながっているので、(A)、(B)、(C)3つの成分すべてが必須となります。

 

亜季は(C)乳成分を(D)ライスミルクに変えることで、先発明を回避できると気づいたのでした。

 

ここで(C)乳成分は、動物の乳腺(にゅうせん)から分泌される液を指すのかな。

牛乳やヤギの乳は含まれるけど、豆乳やライスミルクは含まれないってこと?

これはこの技術分野での技術常識なのだろうか。

 

ちなみに請求項の末尾が「方法」ではありますが、前述の先発明は、「物を生産する方法」に分類され、特許権は、その製造方法により作られた物に及びます(特許法2条3項)。このスムージー飲料を無許可で生産や譲渡したら特許権侵害ということですね。

とはいえ、スムージー飲料だけを見たときに、それが侵害品であることを立証するのは難しそうではあるけども(成分の野菜が低温スチーム保存したものかどうか、分析困難でしょう)。

[読書メモ]本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」~「兵士の娘III」

本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~

第一部「兵士の娘I」~「兵士の娘III」

 

kindle unlimitedで利用可能だったので読んでみました。

 

採集生産系の異世界転生もの。

バトルはほとんどなくて、紙づくりのための地道な材料集めと道具作りから始めていきます。

 

主人公は、本好きの女子大生の本須 麗乃(もとす うらの)。

異常なまでの本好きで、本に囲まれて暮らすことが夢で、司書になるための内定をもらっていた。

そんな麗乃は事故で命を落とし、

目が覚めたら病弱な4歳くらいの幼女マインになっていた。

 

転生先の異世界は文明が未発達なうえ、マインの家庭は貧しくて、

本は手に入らない。

 

しかしマインはあきらめずに、それなら本を作ろうと、現代知識を駆使して紙を作るために奮闘する。

 

現代知識を扱うマインは、異世界の住人にしてみたらチート級の能力。

マインが植物の油を使ってシャンプーを作ったり、異世界にはないレシピの料理を作る度に周りの人が驚くのが爽快。

 

基本的に話は穏やかに進むけど、ちょっと重かったり、駆け引きがあったり、スリリングな展開もあるので、話に引き込まれ、続きをどんどん読みたくなる作品でした。

 

web版で続きを読んでいこうと思います(ほぼ無料なので笑)。

web版リンク:

https://ncode.syosetu.com/n4830bu/

[読書メモ] さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 

[読書メモ] さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 

 

 

強みとはなんでしょう。

 

強みというと、何か特別な力のように思われますが、

自分が当たり前にやっていることで、他人にとっては当たり前ではないこと。

それは強みであり、才能なのです。

 

資本主義の社会においては、他の人が不得手なことを、得意な人が代わりに行うことで、経済的な価値になります。

 

自分の強みを知り、磨くことで、生きやすくなるかもしれません。

 

ストレングス・ファインダーとは、米国ギャロップ社の開発した、性格診断ツールのようなものです。

 

人の才能を34個の資質に分類し、各個人がもつ資質の度合を診断してくれます。

 

この本には、ウェブテストのアクセスコードがついています。中古品だとこのアクセスコードが使用済みになっているおそれがありますので、新品を買ってください。

 

ホームページに、アクセスコードを入力することで、ストレングス・ファインダーの診断を受けることができます。

 

177の質問に答えていくだけですが、設問が多いので、全部で30分以上かかります。

時間と心に余裕があるときに診断を受けることをお勧めします。

 

通常は上位5個の資質が診断でわかりますが、

追加料金を払うことで、34位までのすべての資質がわかります。

 

例えば自分の上位10個の資質は次の通りでした。

 

  1. 慎重さ 

 この資質を持つ人は、決定や選択を行う時に細心の注意を払います。あらゆる道のりには、危険や困難が待ち受けていると考えています。 

 

  1. 分析思考 

 この資質を持つ人は、物事の理由と原因を追求します。状況に影響を与える可能性のあるすべての要素を考慮に入れる能力を備えています。 

 

  1. 個別化 

 この資質を持つ人は、一人一人が持つユニークな個性に興味をひかれます。異なるタイプの人たちの集団をまとめ、生産性の高いチームを作ることに長けています。 

 

  1. 内省 

 この資質を持つ人は、頭脳活動に多くの時間を費やします。内省的で、自分の頭の中で考えるのが好きで、知的な討論が好きです。 

 

  1. 最上志向 

 この資質を持つ人は、強みを利用して、平均的ではなく最高の水準を、個人ないしは集団において追求します。単なる強みを最高レベルのものに変えようとします。 

 

  1. 規律性 

  この資質を持つ人は、日課や秩序正しい計画に従うことを好みます。世界は自分が作った秩序の中に存在します。 

 

  1. 責任感 

 この資質を持つ人は、一度やると言ったことは必ず実行する精神の持ち主です。正直さや忠実さなどの普遍的価値観を達成することに、意義を感じています。

 

  1. 公平性

 この資質を持つ人は、あらゆる人を平等に扱う必要性を確信しています。明確なルールを定め、それに従うことで、世界のすべての人を公平に扱おうとします。 

 

  1. 学習欲

 この資質を持つ人は、学習意欲が旺盛で、常に向上を望んでいます。特に結果よりも学習すること自体に意義を見出します。 

 

  1. 親密性

 この資質を持つ人は、他人との緊密な関係を楽しみます。目標達成のために友人と努力することから、大きな満足感を得ます。



 上位5つの資質をみると、自分は、物事をじっくり考えて、分析することが向いているようです。

 逆にいうと、短時間でアウトプットを多くだすようなことは向いていないので、そういう仕事は避けたほうがよさそうです。

 

 ぜひみなさんも、ご自分の強みを活かしていかれることをお勧めいたします。